初心者にもわかるようにFX取引の仕組みを教えてよ。
FX取引をこれから始めたい初心者の方でも、
- 初心者だからといって、FX取引で損はしたくない
- 運任せじゃなくて、きちんと仕組みを理解した上でFX取引をしたい
- FX取引で利益を得る仕組みを把握して、正しく資産運用したい
こう考えるのが大半の方だと思います。
今回この記事では「FX取引の仕組み」について解説していきます。
FX初心者の方にも分かりやすいように、できる限りやさしく説明しますので、安心してご覧ください。
FX取引ってどんな仕組み?

最初にFXの基本から説明していきます。
そもそもFXって何?
まずFXとは「Foreign Exchange」を省略したもので、日本語では「外国為替証拠金取引」と呼ばれます。
そして、FX取引は簡単に言うと「異なる2通貨の売買で利益を狙う取引」です。

まず、いま現在の為替が「1米ドル/100円」として、このとき1米ドルを購入します。
必要な日本円は100円ですよね。

この後の為替相場の変動によって「1米ドル/110円」になりました。
このとき、手元にある1米ドルを売却して日本円を手に入れます。
取得できる日本円は110円ですね。

この流れをまとめると、
- 手持ちの100円で1米ドルを購入した
- その1米ドルを売却して110円を手に入れた
ということになり、最初の100円が110円として戻ってきました。
その差額「110 – 100 = 10」と、10円が今回のFX取引での利益です。
ここでは1米ドルの取引でしたが、100米ドルなら1,000円、1万米ドルなら10万円の利益を得ることができますね。
今回は為替相場が「1米ドル/110円」に変動しましたが、「1米ドル/90円」になることもあります。
このときに1米ドルを日本円に売却していたとすると、

「90 – 100 = -10」と10円の損失になっていましたね。
というわけで、
と予測して利益を狙うのが、FX取引の仕組みです。
FX取引は「通貨と通貨」の売買なので分かり辛いかもしれませんが、これを「通貨とモノ」として考えてみます。
- 魚屋さんは魚市場で「魚」をなるべく安く仕入れます。
- 八百屋さんは市場で「野菜」をなるべく安く仕入れます。
それぞれ仕入れた「モノ」を自分のお店で販売して、販売価格と仕入値の差額が利益となりますよね。
このように、FX取引でやっていることは、一般的な商売で利益を出す仕組みと同じなんです。
FX取引での売買の仕組み
FX取引での売買が一般的な商売と大きく異なるのが「FX取引は「売」からスタートすることができる」ということです。
魚屋さんや八百屋さんは持っていない「魚」や「野菜」を売ることはできません。
「売り」からスタートのFX取引で利益を出すには、簡単にいうと前節とは逆のことをするだけです。
まず今の為替が「1米ドル/100円」でこの後「1米ドル/90円」に変動すると予測します。
前節では、
- 米ドルを買う
- その米ドルを売る
という手順で損失になってしまいますよね。
なので「1米ドル/100円」のスタート時点では、1米ドルを「売る」ことからFX取引をスタートします。

この後に為替相場が変動して無事「1米ドル/90円」になりました。
ここで1米ドルを買い戻します。

最終的に「1米ドルを買うことで、手持ちの-1米ドルと合わせて±0米ドル」になりましたね。
売買の流れこそ理解しづらいかも知れませんが、これを結果だけ見てみると
- 90円で1米ドルを買った
- 100円で1米ドルを売った
- 手持ちの米ドルは消却されて±0になった
という形で「100 – 90 = 10」と、10円の利益のみが手元に残ることになります。
どんな通貨ペアでFX取引できる?
前節までは「米ドル/日本円」を例に説明してきましたが、FX取引はどんな通貨ペアでできるのでしょうか。
結論をいうと、世界中すべての通貨ペアでFX取引が可能です。
日本の主要なFX会社だったら、メジャーな通貨ペアはほとんど扱っています。
よっぽど、
という強いこだわりがない限り、国内主要FX会社の主要通貨ペアでFX取引は始めた方がいいと思います。
また、通貨ペアには「米ドル/ユーロ」のように日本円が絡まないものもあります。
このような通貨ペアは、慣れないうちはリスク管理も複雑です。
最初はまず「米ドル/日本円」「ユーロ/日本円」のような、日本円が絡む通貨ペアでFX取引していくのがおすすめですね。
FX取引で利益を出す仕組み

FX取引での利益の内訳は、
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
という、2種類に分類されます。
それぞれ見ていきましょう。
FX取引で得られる「キャピタルゲイン」とは?
FX取引におけるキャピタルゲインとは「為替相場の変動によって、通貨を売買した時に得られる利益」を指します。
というわけで、キャピタルゲインとは前章のとおりって感じです。
FX取引で得られる「インカムゲイン」とは?
FX取引におけるインカムゲインとは「外国通貨を保有中に得られる利益」を指します。
FX取引におけるインカムゲインの仕組みは「ペアとなる2通貨の金利差」によるものです。
各国の通貨には「金利」が設定されていて、その数値は通貨によって様々です。
例えば、日本円の金利が「年利0.1%」の時に、金利「年利3.0%」の米ドルでFX取引をすることとします。

米ドルを保有中には2つの通貨の金利差は年利で「3.0 – 0.1 = 2.9」と2.9%になりますね。
そしてインカムゲインでは、その通貨を保有している限りは「取引金額 × 金利差 × 1/365」を利益として毎日得ることができます。
つまり、1万米ドルを保有しているとすると、こんな感じです。
1万米ドル × 100円 × 0.029 × 1/365 ≒ 79.45円
※金利差は架空の設定値です。
取引金額に対して、日々得られる利益は微々たるものですが、これが毎日コツコツ積み上がるのは侮れませんよ。
仮に1年後、同じレートで全ての米ドルを売って、日本円に戻すとします。

このときの総利益は、
- キャピタルゲイン:0円
- インカムゲイン:およそ2万9,000円(金利差2.9%の場合)
となります。
為替相場の変動がなくキャピタルゲインが得られなかったとしても、毎日コツコツ貯めたインカムゲインが、およそ2万9,000円にまで積み上がっています。
※FX取引において金利差によるインカムゲインは「スワップポイント」や「スワップ金利」と呼ばれます。
スワップポイントがマイナスになる場合
ここでは「低金利通貨」→「高金利通貨」のFX取引によるスワップポイントで、毎日コツコツ利益が積み上がる仕組みを説明しました。
答えは「毎日コツコツ損失が積み上がる」です。
先ほどの例では米ドルを「買い」からスタートして1年間でおよそ2万9,000円の利益を出しました。
これを全く同じ条件で「売り」からスタートしていたら2万9,000円の損失となっています。
なので、初心者のうちは2通貨間の金利差をきちんと把握して、スワップポイントがマイナスにならないFX取引を意識しておいたほうが良いかと思います。
スワップポイントは通常「含み損益」として積み上がるので、保有通貨を決済しない限りは口座には反映されません。
保有している通貨をいま現在の為替相場で決済した時に生じる利益や損失のこと。含み損益が利益になるときは「含み益」、損失になるときは「含み損」と呼ばれます。
- 100円で買った1米ドルを現在110円で保有中:10円の含み益
- 100円で買った1米ドルを現在90円で保有中:10円の含み損
って感じですね。
FX取引にかかる税金は?
以上より、「キャピタルゲイン」+「インカムゲイン」がそのままFX取引での稼ぎになる、、訳じゃありません。
しっかり税金は発生します。
FXの口座には、株式の売買で証券会社が納税の面倒を見てくれる「特定口座」はありません。
大変ですが、毎年の確定申告は自分で行うこととなります。
FX取引の仕組み解説|まとめ
以上、「FX取引や利益の仕組み」についての説明でした。
最初は理解しづらいかも知れないですが、これはFX取引を行っていく上で重要な知識です。
しっかりと理解して、資金をきちんと管理・運用していきたいですね。
FX取引の仕組みが理解できたら、必要資金について把握しておきましょう。

以上ですっ!